人には向き不向きあるが、それでも私は夢を叶えたい。


ここ数日、朝夕共に肌寒くなってきた。







そろそろ長袖を着て出かけようか悩む時期でもある。






そして、20代になって初めての夏も終わりを迎えたと思うと寂しい。





10代の頃には、全力で部活や趣味、そして恋愛を楽しんでいた。







しかし、今はどうだろうか?と考えた時に、「食う・寝る・仕事」の3つを無駄な体力を使わずに生きているように感じた。







何も面白みを感じない...








そうだ!!!バイクの免許取りに行こう!!!







そんな、京都へ行こう!みたいな軽いノリで、私は普通二輪の免許を取得しに行くことにした。








学生の時から普通二輪の免許取りに行きたい〜!でも、時間が...






とか言って、うだうだしていたが...





時間と体力に余裕がある、今じゃないとこの夢は叶えられないのでは????






そうと決まれば、行動あるのみ!!!!









決断したら即行動タイプの私は、その日に入学手続きの予約を入れた。







そして、次の日に入校手続きを行った。








受付のとても可愛いお姉さんが、渡してくれた大切な書類達を私は必死に読みながら、サインとチェックをしていた。





すると、急に私の名前が呼ばれた。






今、必死に書類書いてるから後にしてくれ!!とは言えない私は、呼ばれた方を見てみる。






すると、明らかに教習所の先生だよ〜!みたいな男の先生が居た。






あっ...もしかしてこれは...噂の適正検査では無いのか...






この時の私の焦りは、この日1番だったと思う。





そして、先生の後ろを付いていくと、バイクが置いてある場所に着いた。





そして、目の前の先生は笑顔で








「とりあえず、スタンド外してもらって、その場で軽く1周回ってもらおうか〜」





なんかすごく軽いノリで言っているが、どれも私にはできる気がしない。





普通免許を取得する際の原付講習でスタンドが解除できなかった。






それを思い出し、無理かもしれない...と思っていたが、原付よりも簡単にスタンドが外せた。






しかし、ここからが問題だ。






押して歩こうとするが、重い。とても重い。






それはそうだろう。約220kgもあるのを押して歩くのだから。






ふらふらしながらも、なんとか押して歩くことはできた。





一周もほぼ力技で無理やり成功させた。





季節は秋。少し肌寒く感じるはずなのに汗が止まらなかった。



そして、このご時世だからマスクもしている。




そのおかげで、息も苦しい。





もしかしたら、私には無理かもしれない...下手したらこの時点で小型に変更かも...という危機感が出てきた。







「ちょっとフラフラやけど、何とか出来たねぇ〜


次は、このバイクに跨いでみて〜」







1人で支えて、バイクに乗るのも一苦労。





乗れたのはいいが、足は当然ほぼつかない。




当たり前だろう。150cmもない女が、地面ベタつきになるわけが無い。






これで、走るの無理じゃね??






「これぐらいなら大丈夫やね〜


次、このバイク倒してみるから、引き起こしてみてくれへんか?」








私全然大丈夫じゃないよ???






それについに来たぞ!!!引き起こしが!!!!




今日のメインと言っても過言ではない、引き起こし!!!!!!






引き起こし方を教えてもらい、1回目のチャレンジ。






全く上がらなかった。






見ていた、先生に「しゃーなし、手伝ったろうか〜」と言われるぐらいに。






とりあえず、手伝ってもらい引き上げることに成功した。






「先生、そんな力入れてへんと上がったで、次は行けると思う。



もう1回チャレンジや!」





お世辞でも、そう言われるとバカはやる気が出る。








次こそは1人で引き起こしてやる!!!こいつを引き起こすんだ!!!!





と、2回目のチャレンジを始めたのはいいが、やはり重い。そして、上がらない。





誰かが言っていた「引き起こしで重要なのは力じゃねぇ!!!脚だ!!!!そして姿勢だ!!!!」という言葉





その言葉を信じ、足と姿勢に注意にて力を入れた。






すると、何とか引き起こすことに成功した。






やった!!!!できた!!!!!





しかし、押して歩くのも一苦労だった女に、引き起こせたバイクが支えられるか?








答えはそう、支えられるわけが無い。







勢いそのままに、反対側に倒れてしまった。





それを見ていた先生は大爆笑。







私たちの様子を見ていた、普通車の技能講習を待っていた学生たちはびっくりしてこっちを見ている。





倒してしまった事への焦り、そして知らない人達の注目を集めてしまった陰キャの私のメンタルはボロボロに。





「こんだけできたら大丈夫やに!このまま進めようか〜!

それよりも、ケガは無いか〜」






先生!!???私の心配より目の前のバイク心配して????




私は無傷だけど、目の前のバイクの方が!!!!!





「自分は、変な筋肉使って腕が痛いぐらいで...全然なんですけど...バイクが...」





そんな私に向かって、先生は





「大丈夫、大丈夫〜

これぐらいで壊れはしやんからさ〜


とりあえず、これで終わりやから戻って続きの書類書いてきな」






そう言われ、書類を再び書き始めたが、汗が止まらない。暑い。








そして、可愛い受付のお姉さんから一通りの説明を受け、お金を払い、教習手帳の写真を撮って、その日はと終わった。









そして、帰りの車の中で私は







こりゃ無理だ〜!MTの操作以前の問題だ〜

途中で、小型に変更有り有り得そうで笑えない(フラグ)





と思いながら帰宅した。











そんな不安の中、今日入校式を迎える。








補講代、再試験代たちが、今後どれだけ要るのか未知数だが...用意しとかなきゃなぁ...







人には向き不向きがあるが、夢を叶えた瞬間はきっと何事にも変えがたいものだろう。






私はそう思いながら、今日入校式を迎える。